『サスライナンバープレート 難波の1stEP制作手記』
これを読んでくださってる皆さん、はじめまして。
サスライナンバープレートの難波です。
サスライナンバープレート(以下”サスナン”)を結成して約3年半が経ち、初めてバンドオフィシャルとなる音源をリリースすることになりました。
今回は『デモ音源』という形式でのリリースにしたんですが、その主な理由として、2019年になり、元号も令和になり、さらにはメンバーも替わった新しいサスナンとして再始動するにあたり、まずはご挨拶として『(これからの時代は)こんなバンドですよ~』っていうのをリスナーの方々に伝えたかったので、『デモ音源』と いう形からサスナンを再始動させることにしました。
今ってCDを含めたフィジカル盤が全然売れてないようで、世界的にもデジタルリリースのみのアーティストもかなり増えてるそうです。
そういった意味では、僕達はまだまだCDが売れるほど有名ではないので、当面はデジタルのみでの発表になりそうです。
況してや今回はデモですし! でもコレクションとしてCDを買われる人たちもいるはずなので、これからバンドとしての需要が増えれば、いずれは形として残るCDを作りたいし、欲を言えばVinyl盤も作りたいです。
デモ音源とした理由のひとつに、僕も含め、メンバーがまだレコーディングという作業に慣れていない部分があって、それ故の多少の粗さがあるので完全に完成したとは言い切れないことから、敢えて”デモ”と呼ぶことにしました。 とはいえ、リリースする以上は作品であることに変わりはないので、僕の中ではこれも一つの完成形だと捉えています。
まずは『LOVE SONG』のサウンドと歌詞の解説から。
『破壊的なサウンド』に仕上げようという目的を基に、自分の引き出しの中からいくつかチョイスをして作曲に取り組んだ結果、こういう音像であり、曲になりま した。
正直、『聴きどころしかないよ~』と思ってるくらい自信作です!
数ある聴きどころの中であえて一つを挙げるならば、『1曲の中でテンポがどんどん変わる』ことかな。
リスナーの皆さんそれぞれが、この曲の良いところ、聴きどころを発見してもらうのも楽しんでもらったほうが良いかもしれません。
タイトルが『LOVE SONG』なので、恋愛ソングと思われるかもしれませんが、実際のところ、恋愛とは全然かけ離れたことを歌ってて。
ネット上で(主にSNSですが)、音楽に限らずあらゆる作品に対して『いちいち難癖をつける連中』に向けて作った、そう言った連中に対する批判的な歌詞なんですが、大枠で考えるとこれもひとつの『愛』なんだ、と自分の中で落ち着いてます。
だから『LOVE SONG』というタイトルにしました。
次は2曲めのYAJUについて!
この曲は、他に10曲以上あった候補の中から、『LOVE SONG』とのコントラストをつけようと思って選びました。 なので計画的にこの曲を作ったわけではなく、僕たちなりに厳選させていただきました。コーヒーの豆を選ぶみたいな感じで!
サブタイトルにある『114514』は『いいよ、来いよ』という言葉の記号化で、そもそも友人からある意味ネタで勧められた『真夏の夜の淫夢』というゲイビデオの 第四章「昏睡レイプ!野獣と化した先輩」の一節で使われたセリフから取りました笑
そんな経緯もあって、歌詞そのものに対した意味はありません。
『LOVE SONG』が王道のギターチューンだとしたら、YAJUは完全にファンクロックです。 ギターの某教則ビデオも参考にしたりしてます。
あと、これは理論的な話なんですけど、この曲は基本的にはキーがEmではじまって、歌い出しの「久しぶり~」の所をEmajorにしている所とかは聴きどころで すね。サイケデリック感が増すと思ってやりました。
上にも書いたとおり、『LOVE SONG』は、知識をひけらかして見下す人たち=寂しがりやな連中のことを一周廻って『可愛いな~』思えるようになったことを歌ってるんですが、 『YAJU-114514-』の歌詞は、そのゲイビデオを観た時に、その世界観にあまりにも大きな衝撃を受けて、ライブハウスでこそこそ書いてました。
内容は全部まるごと第4章「野獣と化した先輩」を、僕なりに変換して作ったモノです。なので、正直大した意味はありません笑。
歌詞が産み出す、言葉のリズム感やグルーヴ感を感じてほしいなと。
これまでの『さすらいナンバープレート』は、正直色々抱え込み過ぎてて、そういったマインドが作曲にも影響を及ぼしていたので、曲を作る上で「売れたい」と いう気持ちを一度捨てて、音楽に没頭する事でこれまでには無かった曲が作れたな、と。
そして、この2曲が生まれたことで、バンドとしてひとつ進歩できたと実感出来たので、もうそれだったらバンド名も表記を変えて『サスライナンバープレート』にしようってことにも繋がりました。
こうして出来た2曲を実際にリリースすることになって、あらためて僕自身この作品をどんな人たちに聴いてもらえると嬉しいのかな?って考えました。
この先、日本もオリンピックがあったり万博があったりと、立て続けに世界的な国際交流の場が増えますし、今の日本に蔓延している閉鎖的なイメージから徐々に脱却する事に期待しつつ、やっぱり僕達としては、地球にいはる全ての人々に聴いてもらいたいなと思うのですが、やはりそれは大きなハードルだと思うんですね。
だからまずは日本国内のハングリーな、J-POPを聴き飽きたよっていう若い世代の人たちの間でこっそりじわじわステータスを得られると嬉しいし、今は何よりそれを期待しています。
『デモ』とはいえ、この2曲を音源として完成させた事で、かなり僕自身、そしてサスライナンバープレートとして、自信がついてきていることを実感してます。 新しく加入してくれたメンバーはもちろん、レコーディングエンジニアの方々、他、凡ゆる方に協力していただき、今回このデモ音源を完成させる事が出来ました。
そういう信頼のおける方々の支えがあって出来た、サスナンにとっては『現時点で最強の武器』です。
この武器を持って、これからあらためて音楽業界に挑みます。 そしてロック界にとどまらず、あらゆる分野で一際目立つ、はぐれ者のような存在になりたいなと。
もちろんパフォーミングアートの面においても、この音源に負けないように日々修行を重ねる毎日です。
そんな新しいバンド、サスライナンバープレートに、注目していてください!